2008年10月6日月曜日

鍼の練習2

08年10月06日(月)午後9時
 鍼の練習で、今日は、初めてほぐすことができた。練習のモデルになっている家人が「鍼らしい感じが初めてした」と言う。 この「ほぐす」と言うことはなかなか説明が難しいが、鍼を少しでも皆さんに分かっていただくために説明を試みてみたい。 まず、治療を行う鍼は、幾つものやり方がある。そして鍼の治療者は、それぞ
れのやり方を国の鍼の免許をもらった後で、それぞれの先生に教わってやっている。 そして私が行っている鍼を、「平方鍼法(新しい鍼)」と我々は呼ぶことにしている。 ここで少し長くなるが、この平方鍼法の、日本で行われている鍼全体に対する位置づけと、その鍼の始りについて分かりやすく書いたものを、引用してみる。
   平方鍼法(当院で行っているはり)とは

   平方鍼法(新しい鍼)の位置づけ

 現在日本で行われております鍼の治療法は、その手技や治効理論などから大きく三つに分けることが出来ると思います。 まず一つ目に経絡治療といわれるものがあります。これは中国で行われた漢の時代を中心とした伝統的な理論を用いて鍼を行っていこう、という考えの治療法ということが出来ると思います。 二つ目は現代の医学(西洋医学とも言われる)にその治効理論を求める鍼治療があります。これは自律神経・ホルモン・反射・体液・血液の流れ・磁気の作用などの現代の医学の理論を根拠に鍼の刺し方や刺す場所などを考えて行われる鍼治療の流れです。 三つ目は今書きました一と二との鍼治療の流れを合わせて行われる鍼の治療法です。ですからツボなども使って治療もするが、現代医学の理論も取り入れるやり方がなされております。 さてこれらの三つの鍼治療の流れがある訳ですが、「平方鍼法(新しい鍼)」はその中の二つ目の現代医学にその治効理論と鍼の刺し方(手技)を求めていく鍼治療の一つです。

   平方鍼法(新しい鍼)の始まり
 鍼は皆様もご存じのように聖徳太子のちょっと前の頃に日本に入ったと言われています。その何度目かの伝えられた内の一つに、明の時代があります。中国の明の時代(1368〜1644)、この時にも長崎に鍼が伝えられたと言われています。この中に現在の平方鍼法(新しい鍼)のやり方の基になったものが伝えられたようです。そして江戸時代になったある時、水戸黄門の水戸で日本国中の学問を集めたことがあった時、この鍼のやり方も集められ、以来水戸にはこの手法が伝わっていたようです。私の師匠であります故平方龍男は水戸の出身で、15歳の頃一人の鍼師を師匠に鍼を学び、そして鍼の学校にも入り教員の免許を取得し、しばらくは教鞭を執ったものの、その後開業して鍼の治療をしながら後輩にその指導をするようになったわけです。 そこで「ほぐす」ことを少し書いてみる。これは、我々の鍼の方式独特のやり方で、手を用いて体にできたこりやしこりや突っ張りを探し出しそれを我々は所見と呼んでいるが、この所見に鍼を少し当てて、つまり実際には鍼を所見の中に少し入れて今度は力を入れて鍼を手前に引く。この抜き刺しを繰り返していて、鍼が所見に当たらなくなった後鍼を体から抜き出してその部を触ってみますと、このしこりが、無くなったり、小さくなったりしています。この鍼の操作を「刺動法」と呼んでいて、この刺動法を説明をする時は、分かりやすく「ほぐす」といっています。 今回は、ほぐすということを少し書いたが、これからも折りに触れて、鍼のことも書いてみたい。

 

 
oushi@s6.kcn-tv.ne.jp

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ほぐし、ですか?
深いですよね!
M.Sです。こんばんは!
本当に、興味深い、鍼のお話で、思わず、引き込まれました!
また、折に触れて、鍼にまつわる、お話と、思いを聞かせてもらえないでしょうか?
掃除の話より、興味が有ります。
かってな事ばかり、いって居ますが、あせらず、ゆっくり、前に向かってください。奥様、本当にありがとうゴザイマス。いまさらですが、大変ですよね。母上も、この人も・・・、兄弟も。 ではまた、失礼します。了