今日は今、この物語を書きながら仕事の部屋で、この主人公である掃除機を動かしている。
もう数回目なのでほとんど順調にへやの掃除が進んでいる。
1回目はこうではなかった。
話を前回の終わり、つまりこの掃除機が届いて箱を開けたところに戻そう。
幾つかの付属品や、プリントされた説明書が入っていたことは以前にも書いた。
私はこれらを見て、次の様に考えた。
多機能で複雑な最近の道具や、機械類の例に、この掃除機もきっと漏れていないであろうから、詳しくは困った時に調べることにして、まずは最も簡単にこの掃除機を動かせる、最低限の知識を得ることにしよう。
そこでおおげさにいうと、家人の目を借りて、箱の中の調査を開始した。
まず、リモコンスイッチが見つかった。これは使わないと決めて、仕舞い込んだ。
次に見つかったのは「疑似壁」である。
小さな円い柱状をしている。
これを置いてそこから先には、掃除機がいかないようにできるようであるが、これもお倉入りにした。
次のやや大きな物は、充電器であった。これは掃除機の電力が減って来たら、自分でこの充電器に近寄って行き、一人で充電を行うという優れ物ぶりを発揮するための部品である。
これは最も魅力ある付属品ではあるが、説明書が込み入って面倒なので学習することを保留することにしてしまった。
その代わり充電は、私の最も得意な手動で行うことになりそうである。
ここまで、決して遊びではない、家の大切な仕事をするための重要な調査を進めてきて、非常に真面目な私も、少し疲れていることに気がついた。
それで私は、今日の調査を終わりにして、明日仕事の部屋の掃除という大切なことのために体を休めておこうと、ゆっくりビールを飲むことにした。
明日はいよいよ仕事の部屋を掃除機が動き回るであろう。
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