2012年3月31日土曜日

生き甲斐に向かってその9

昨日の分をアップします

皆さん、こんにちはオウシです。
今日は、生き甲斐に向かってその9を書きます。

前にも書きましたように、少し暖かなその日でしたが、やはり非常口から外に出
て見ますと、
冬の夜明け前、やはりかなり寒く、上着を着たのは正解だったと思える
ほどでした。

二人は、寄宿舎の南側の塀を乗り越えました。塀の外側は少し低くなっていて、
アッと思いましたが、どうかなってしまうほどのことはなく、二人の野外活動の
始まりは順調でした

塀を乗り越えて左手に向かうと学校の東側の裏通りに出ました。夜中で車も通ら
ず静かな裏道でした。ここで二人はどこに行くか決めていなかったので、ちょっ
と歩みを止めて、相談しました。
「急ぐことはなか。ここから県庁内を通って、電車通りに行こう」
電車通りには何が有るという訳ではないのですが、何か歩く意味が二人には必要
だったのです。

話がまとまったので、二人は動き始めました。
右手に裏通りを行くと、数百メートルで県庁の東門に出ました。門扉はなんなく
動き、二人は県庁内に入ることができました。何処か遠くで発電機か何かを動か
すエンジンの音がしているだけの、静かな未明の県庁内をゆっくりと、西門に向
かって歩いて行きました。西門を出ると進路を右に取り、電車通りに繋がる少し
広めの道に出ました。ここから右手に向かうと、学校と寄宿舎の北側の正門に行
けるのですが、二人は目的通り、左手に詰まり電車通りに向かいました。

地方都市にしては広い電車通りも、夜中というか、夜明け前はシーンとしていま
す。

ここまぜ、二人はおよそ15分野外活動をしたことになります。何をするという
はっきり決まった目的はないのですが、何となくまだ終わっていない、もう少し
何かが必要だった二人は、迷うこともなく、右手の町の中心部に向かって歩き出
していました。


生き甲斐に向かってその10に続く。

oushi@s6.kcn-tv.ne.jp


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